本州の北の果て、青森県。
ここは古くから北海道へ渡る玄関口として栄えてきた。
昔は本州から北海道へ渡る場合は青森港から「青函連絡船」に乗って函館まで船に揺られるコースが一般的でしたが、現在では飛行機か青函トンネル(鉄道)で渡ることが出来る。車の場合は青森港か大間港からフェリーを使用する。
青森県には何度か行ってますがここでは印象に残った写真を中心にご紹介させていただきます。
時期がバラバラだったりしますが気になさらずご覧ください。
この県に関しては「八戸」から順におおよそ反時計回りに紹介していきます
岩手県の太平洋側から八戸に入る
とりあえず下北半島を北上し、本州最北端を目指します。
途中
横浜という地名が出てきてちょっとびっくり。私の住んでる神奈川県の横浜市と青森県の横浜町ではいろんな意味で違いすぎるので・・・。
下北半島は太平洋側を走っていると六ヶ所村に入った辺りから急に寂しい感じになります。
まず人気(ひとけ)が全く感じられない点と、対向車もほとんど無く住宅や店すらもない。
こんなところで車の故障とかで立ち往生したらと思うとゾッとする。
ここは既に人間様のテリトリーではなく野生動物の縄張りなのだから。
下北半島の右上、尻屋崎に到着。この時はすっかり夜になってしまっていてせっかくの本州の果てに来たというのに景色が味わえませんでした。
漆黒の闇の中、強引に岬の突端まで行こうと試みましたが、なにやらゲートのようなものがありヤバそうだったので断念しました。
↑夏休み中だというのに夕方5時に閉鎖するって早過ぎではないだろうか?
逆に午前七時から開いてるのって早過ぎると思う。
都会と田舎の時間の感覚(失礼)に戸惑いながらも諦めて大間方面へと車を走らせた。
ここからは大間まで津軽海峡沿いの道をひたすら走ることになる、もちろん高速など無い。
眠い目を擦りながら大間に到着、やっと本州最北端です。
まずは車中泊、疲れてテントを設営する元気も無い。翌朝起きてみると予想外に他の人のテントが増えていた。
↑このおっちゃんは車で生活してるのか?
寝起きのだらしない顔のまま最北端の碑を目指して歩き出す、そこはもう北海道が肉眼で見えるほどの最果ての地なのであった。
それにしても風が強い・・・・
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ここはいつ来ても感慨深い気持ちになります。 大抵の人はここに来るまでに長い長い道のりを経て辿り着いたはずである。 また、多くの人はこの大間の地に来たら最北端の地に寄ると思う。
「やっと着いた・・・」
と、誰もが思う。そんなところです。 みんな口には出さなくても妙な連帯感があります。
ちなみにこの最北端の地の公園の床に、 本州の最南端・最西端・最東端・最北端の地図が載っている。 私は全ての地点に行ったことがあるので、興味のある方はそれぞれの都道府県別レポートをご覧いただければと思います。
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青森県 大間崎(オオマサキ) 今回紹介している場所。ここは観光地化していて車で簡単に来れます。むつ市から2時間くらい。
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岩手県 トドガサキ(トドという感じが表示されない!) この岬は辿り着くのが一番苦労する難所。車・バイク・自転車での到達は不可能なので近くのキャンプ場に停めて往復8キロもの道を徒歩で歩く必要があります。しかも蚊に刺されて大変でした。 |
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和歌山県 潮岬(シオノミサキ) 時間さえかければ比較的楽に到達できる岬です。和歌山県の串本町という町にあり、駐車場や売店も完備され、展望台まであります。
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山口県 毘沙ノ鼻(ビシャノハナ) 一応車で近くまで行けますが本当の岬は清掃会社の敷地内にあり、立ち入るには許可が必要です
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大間から先の下北半島西部に関しては個人的に「秘境度」が高いと思ってます。 大間から むつ へ戻るなら引き返したほうが早いしここから先は高速道路も鉄道も走ってません。 さらに言わせてもらうとコンビにすらないので、脇野沢からフェリーに乗らない人はあまり行くことの無い土地かと思います。 一応仏ヶ浦という奇岩スポットがありますが、それほど観光に力を入れているようには見えず、たどり着くのも体力的に困難です。 |
なんだかこの岩・・・貝というかフジツボのように見えます。
ちなみに駐車場からこの岩の目の前まで降りていくことが出来るますが帰りのことを考えると大変なので先を急ぐことにしました。
すると・・・・
| | 仏ヶ浦を軽視した祟りなのか・・・車に戻ると大量のハチが群がっていた。 なぜか集団で群がっていて車に入るタイミングが難しかった。 おそらく黒い車は私のVOXYだけだったので集中的に狙われたものだと思われます。 次に買う車は白にしようかと思いました(^_^;)
あと、黒い車は熱を吸収しやすく車内も暖まりやすいようです。冬はいいかもしれませんが夏は最悪の環境となります。 そういえば子供の頃、黒い折り紙を虫眼鏡で焼いたりする実験をやったのを思い出した。 確かに黒以外では煙が立たなかった気がしました。 |
下北半島の西側を南下すること数時間、ようやく脇ノ沢のフェリー乗り場に到着しました。
とてもこじんまりとしていて人気(ひとけ)も無い。でも何か良い雰囲気。長閑(のどか)です。
電車でいうと「ローカル線」にあたるけど、船の場合はどうだろう?ローカル船?偶然にも読み方が同じなんですけど(笑)
やがて船が来て数台の車と数人の乗客を乗せて船は出発する。
ここで下北半島とはおさらばです、地図を載せておくので下北に行く方は参考にどうぞ
いよいよ入船! ザ・ローカル船
| | なんか東京湾フェリーとか九四フェリー・大間函館フェリーとかいろいろフェリーには乗ってきたけどこの「のどかさ」は素晴らしい。 やっぱり自分は都会よりも田舎のほうが好きなようです。 1時間ちょっとの船旅です、風が気持ちイイ!
下北半島から津軽半島へ。脇野沢から蟹田へ。
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その後は津軽海峡に向けて北上します。さすがにここまでくると車も減って最果ての雰囲気が漂い始めます。
住宅も商店も減り、ここからは竜飛岬に行く車くらいしかいない。
竜飛岬と言えば石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」で有名ですが、実際に岬に行ってみると歌碑が建っていた。
ちなみにボタンを押すと「津軽海峡冬景色」の2番が流れる
なぜ2番の歌詞しか流れないのかと言うと・・・・何か深イイ理由があった気がしましたが忘れました。
あとここには道路マニアには有名な「階段国道」がある。
噂くらいは聴いたことあるかもしれないが階段国道とはその名の通り、車道ではなく単なる階段である。
しかしここは天下の国道です、意外なことに歩行者専用道路ではありません。進入禁止も通行止めも歩行者専用の標識もありません。
つまり車もバイクも通れるんです。
どこかのサイトでバイクで無理やり階段国道を通行しているシーンがあったが、あの勇気は賞賛に値する。
もし挑戦しようと言うのなら相当な体力と精神力が要求されることだろう。なお車では物理的に通れません。
その筋の人たちに有名になった事実に影響されたのか、この近くに「階段村道」という道もありました。
話は変わりますが最も忘れちゃいけないのがこれ↓
今立っているここの場所。その地下深くに鉄道が走っています。
戦後まもなくして計画され30年以上の歳月をかけ、1980年代に開通した青函トンネル。
実に52キロもの長大な海底トンネルであり、開通から20年以上が立った今でも
世界最長を維持している(2010年3月現在)。
ちょっと前に出来たドーバー海峡のトンネルよりも長いんです。
多数の犠牲者を出し、高度経済成長とバブル期の波に乗って開通した青函トンネルですがここは今のところ鉄道のみ通ることが出来ます。ただ、今この青函トンネルを通って北海道へつながる新幹線が工事中になってます。
東京から新幹線一本で札幌に行ける日も近い?
ちょっと話が脱線しますが新幹線といえば中央新幹線計画も同時進行中です。中央新幹線とは、あの「リニアモーターカー」のことです。
現在はいろいろルートとかでもめているようですが、おそらく「ほぼ直線」のルートになると思います。駅は基本的に1県1駅になる予定。
今のところ品川から名古屋で計画中ですが大阪まで伸びるルートも早くも考えれられているようです。
→2013年に正式ルートが決定しましたなぜリニアが「東京-名古屋間のほぼ直線ルートになる」と言ったのか?それは中央自動車道に答えがある。
今ではお馴染みの中央自動車道ですが、実は全通したのは1970年代後半のことです。東名と同じ東京から名古屋というルートですが中央道のほうは山岳地帯を走るということもあり、当時の技術では工事は相当難航したことが予想されます。
ですがそれだけではなく、そもそも今の中央道は当初考えられていたルートとは異なったルートで完成しました。
もともと中央自動車道の計画段階では八王子から大月を通り、河口湖・精進湖・身延・井川・大鹿村・天竜峡・中津川を通る「ほぼ直線」のルートだったのです。つまり現在考えられているリニアのルートがそれにあたります。
今でも中央道の大月から河口湖へ、いわゆる富士五湖道路と呼ばれる路線がありますが、あれは単なる支線ではなく「本線」として作られたものだったわけです。
しかし計画はそうであったものの、赤石山脈や中央構造線などのフォッサマグナを突っ切る難工事は費用も時間も技術当時としては限界があった。
手動から機械へ
なんせ使っている機材が当時と今ではだいぶ違う。この青函トンネルの難工事も人海戦術で解決していたのであった!
右の写真に注目していただきたい。この労働者数はどうゆうことなんだ!?
この動員数には度肝を抜かれた。それにしても工事による死者が思ったより少ない。前に黒部ダムに行った時はあまりの殉職者の多さに驚いたものだが・・・・
それにしてもここは長時間いるとちょっと恐ろしくなってくる。怖いというか外の景色を見たくなる。閉所恐怖症なわけではないがここで多くの人が死んでいった訳だし1424名も負傷しているわけだ。見学のときは大勢いたから良かったけどもしこの空間に一人ぼっちになったら発狂してしまいそうだ。
ここでようやく竜飛岬より移動する。津軽半島の西端を日本海沿いに南下して
秋田県を目指します。
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| 全然関係ありませんがこの日の夕食はウニ丼!
毎度のことだがこの背徳感がたまらない なぜか金が無いのに港町に来るとこうゆうものを食ってしまう。
そういえばこのあたりは方言がすごい。 都市部はそうでもないと思いますが年配の人は特に何を言っているのか分かりません。 日本で一番方言が凄まじい場所かもしれません。 |
津軽半島を南下しているとサルに出会った。
写真では分かりにくいかもしれませんが、ここは山の中とではなくすぐ下は海になっている急峻な断崖です。
海の近くで猿に出会うとは意外です。しかもそれほど人間を怖がっているようには見えませんでしたので誰かに餌付けしてもらったことがあるのかもしれません。
このあたりを通る時は窓を閉めて走行したほうが安全かもしれません。
しばらくはこんな道が続きます。猿に出会ったのはこの少し手前です
青森県の西側は天気がいいとこんな感じで気持ちよく走れます。
しかしここからは東進して十和田・八甲田山方面に向かいます。
| | 天気は一変し、氷雪吹雪の極寒の世界へ・・・・
我が愛車「VOXY」です。よく「BOXY」と勘違いされる方が多いようです。
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途中、東北道の津軽サービスエリアに寄りましたが小さい売店がある他は何もありません。
私の地元の海老名サービスエリアや足柄サービスエリアはなんでもあるけどこの辺りはちょっと寂しい。パーキングエリアともなるとトイレしかないところも多い。
そして右の写真は分かりづらいけど青森駅です フロントガラスの雪が北国を物語ってます
ここで一泊した後は八甲田山へ向けて移動開始!
(ちなみにちゃんとしたビジネスホテルに泊まりました。この時期にテント泊したら凍死すると思います)
こうして改めて写真を見てみるとすごい綺麗な写真です。早朝の八甲田は幻想的です。
| | ちなみに八甲田山に向かう途中で車の外気温を計ったらマイナス9度でした!青森県を感じます。
八甲田山に到着。ここに寄った理由はもちろんスノボです! 八甲田山は全国的にもバックカントリーを手軽に味わえるスキー場として有名で、そしてなかなか滑走距離も長くて楽しめる良質な穴場です。 さらにはゴンドラ一本で一気に山頂駅までいけるのでリフトを乗り継いだりしなくても済みます。 バックカントリーとは「人間が手入れをしていない自然のままのゲレンデ」という意味です。 つまり、普通のスキー場みたいに圧雪させていて滑りやすくなっているわけではないし、手入れをしていない冬山に入るわけなので他の多くのアウトドアスポーツと同様完全な自己責任となります。
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この場所は何年か前に
199人が死亡したといういわくつきのスポットでもある。
それについて説明すると非常に長くなるので興味のある方はネットで「八甲田山 雪中行軍」で調べるとすぐに出てきます。
簡単に説明すると、昔の日本軍がロシアとの厳寒地での地上戦を想定して雪中行軍訓練をしていた際、猛吹雪と記録的な寒波により210名中199名が帰らぬ人となった事件のことである。
そんないわくつきの八甲田山、なんとなく凍死していった死者達がこちらを見ているようです。
ちなみに山頂駅は半端な寒さではない。普通のゴンドラ駅とは明らかに違います。
真ん中の写真は鉄骨までもが凍り付いている図。お昼の11時なのにマイナス13度。夜はいったいどうなるのでしょう?
全国でも樹氷が見られるスキー場は数少ない。
山形の蔵王スキー場の樹氷は有名だが、こちらは観光地でもなければライトアップされることの無い、純粋に天然の樹氷である。
モンスタートゥリーとも呼ばれてます。木の根元に近づくとその部分だけ雪面が低くなっている為、アリ地獄のように近づくと抜け出るのが大変な状態となっている。
樹氷に安易に近づいてはならない。
極寒&猛吹雪&霧という極限状態の中なんとかデジカメを起動させ写真を撮ってみた。すぐに手がかじかんできたので素早くデジカメをしまいグローブをつける。
ご覧の通り普通のスキー場とは違っていて何も人間の手が加わっていません。
地形を読んで攻略していく楽しさがあります。初心者・初級者は絶対にこのスキー場には来ないほうが無難です。
強風にあおられて、撓ったまま凍りついた植物や、雪の重さで傾いたまま凍りついた樹木。この林の中をすり抜けていきます。
この八甲田山スキー場は毎年11月下旬から5月くらいまで営業しております。
http://www.hakkoda-ropeway.jp/images/ski/tourroute.pdf↑リンク先はPDFファイルです
八甲田山スキー場は私もレポートを作ってますのでよかったらご覧ください。
→
「実録!スキー場レポート」八甲田山スキー場編お昼の2時ごろにスキー場を後にし、そのまま雪深い山岳地帯を走って東北道へ向かいます。
雪の高さが車の高さを越えています。ちょっと非日常の光景。
右の写真は助手席側の窓を開けて撮影した写真。こんなのが崩れてきたらと思うと恐怖です・・・
これで青森編は終了になります。また後日青森に行ったらいろいろと追加していこうかと思います。
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