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大菩薩嶺




標高:2057メートル  所在地:山梨県甲州市 登山適期:4月上旬〜11月下旬 前夜泊1日 最寄駅:塩山駅  登山レベル:5






今回は珍しく鉄路でのアプローチとなる。友人のGAJIRO氏の自宅から中央本線に乗り込み一路「塩山駅」へ。




途中、駅弁を買ったりして鉄道の旅らしさを味わいつつ1時間ほどで塩山駅に到着。たまには電車もいいものです。






塩山駅前はしっかりと整備されており、そこそこ賑わいを見せている。


ここからはバスに乗って登山口へと向かいます。






バスの料金表を見ると「10円」と書いてある。最終的には10円ではないのだがこれはちょっと驚いた。あまりにも普段バスに乗ることがないもので二人して「マジかよ〜!10円?」とはしゃいでた記憶がある。


右の写真は登山口にあったバスの時刻表。それなりに本数も多い。我々はこの時点で翌日の帰りのバスの時間をチェックしていたが、実際にはヒッチハイクで帰ってきたためバスには乗っていない(笑)






ここが登山口となる。ここからは4〜5時間の登りとなるが、今回は山小屋1泊のゆったりプランであるため、なんとなく気持ちがラクです。何パターンかルートがあり、登と下りのコースが同じでないという点も嬉しい(´∀`*)






バス停の登山口からはしばらくは車道を歩くことになる。車道ゆえ勾配もなくとても歩きやすい。準備運動にちょうどいい。






夏真っ盛りだったこともあって、ヤブが凄い。左の写真など看板が隠れてしまうほどの激藪です。


さらに先日の雨により路面がぐちゃぐちゃだったのに加えて倒木が多く、途中ちょっと登りづらい局面もあった。






上の写真はマウスカーソルを合わせると3枚とも画像が変化します。


今回泊まる宿は「福ちゃん荘」といって2002年には皇太子様と雅子様が利用したという由緒正しき宿であり、富士山をはじめ他の多くの山小屋とは違い、部屋は広く、全体的になんだか余裕のある作りになっている。


夕食も決して立派なものではないが、ここまで歩いてきた体にちょうどよい量とオカズのラインナップである。






翌朝、朝早く出発したが生憎の天気。しかも真新しい倒木も横たわっており、道はますます悪化していく。






そんな中、朝露に濡れた草花たちが色鮮やかに迎えてくれた。普段はなんとも想いませんが朝靄と小雨のなかに咲く高山植物は緑一色の景色の中でいっそうきれいに見える。






朝靄が段々と晴れてきて少し視界が効くようになってきた。視界が効くようになってきたという表現よりも雲の上に出てきたという表現のほうが適当かもしれない。


右の写真は最後の難所。雨でツルツル滑る岩を登れば山頂までもう少し。








ここが大菩薩嶺の山頂2057メートルです。ただし!この山は山頂部分のここからは視界が全く効かず、眺望は望めない。


珍しく「景色の無い山頂」です。


右の写真は山頂部分から少し「大菩薩峠」方面へ下った場所から撮った富士山です。






富士はやはり美しかった。


今まで小雨が降っていたが、大菩薩嶺から大菩薩峠に向かう途中でだんだんと雲が晴れてきて、ご覧のような幻想的な写真


の撮影に成功した。降雨後は大気が澄んでおり、一般的には遠くの景色がくっきりと見えるようになる。






しばらくこの景色を堪能していたが、なかなか雲が晴れず鮮明な富士は現れなかった。


尾根伝いの道はご覧のような柱状節理が崩壊したような岩の欠片が散乱しており非常に歩きづらい。






このあたりは「森林限界」の境界にあたる標高であり、樹木が生えていない。ですが尾根のすぐしたには樹木が迫ってきているように見える。


地域にもよるが、標高が1800メートル〜2200メートルくらいで樹木が生えなくなることが一般的だ。


なぜこれ以上の標高だと樹木が生えないのかよくわからないが、年間を通した気温や絶えず吹き付ける風によるものではないかと思う。






左の写真はかなりの危険を犯して撮影した一枚。今思うと無謀な行動であり、若気のいたりであった。


真ん中の写真は2000年に建てられてた案内板で、ちょうど標高も2000メートルのところにある。


右の写真はなんとなく撮影した一枚。






もうここまで来ると大菩薩峠はかなり近い。


左の写真は「さいの河原」という場所で、山頂でよく見られる光景だがここでも石が積み上げられている。何か意味があるのだろうか?






大菩薩峠にようやく到着。大菩薩嶺山頂からは徒歩で1時間弱でたどり着ける。


写真を撮ったり岩に登ったり石を積んだりして遊ばなければもっと早く到着すると思う。






大菩薩峠での記念撮影。これもまた若気の至りということで・・・




このあとはバス停に戻るべくひたすら林道を下っていった。でもこの道、意外と車が通るぞ!?


これはもしかすると・・・・




塩山駅へワープ!!(笑)




ヒッチハイク成功!




あっけなく車は捕まり、やさしそうな老夫婦が、びしょ濡れで泥まみれの靴を履いた我々を車に乗せてくれた。


なんだかすごい申し訳ないような気がしたが、雨が本降りになってきて早く麓に行きたいと思っている矢先の遭遇だったのでつい手を挙げてしまった。


ありがとうございました( ^∀^)




※大菩薩峠はバス停からの往復だと8時間くらいの行程になります、日帰りでも無理とは言いませんが前夜泊で登ることをオススメします。




大菩薩峠のトリビア


・明治初期までは大菩薩峠は甲州と多摩地方を結ぶ交易路だった(甲州街道の裏街道とされる)


・その昔、甲州街道の宿場町として栄えた勝沼は日本一の葡萄の産地として知られ、日本ワイン発祥の地でもある




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